金具屋の客室は全部で29室。画一的なものではなく、当時の職人がひとつひとつすべて異なる造りに仕上げました。つくられた時代もさまざまで、明治~昭和の流行を色濃く反映をしています。ベッドの部屋はなく、すべて昔ながらの和室。古いものですから現代の施設のように便利ではありませんが、それぞれの時代をお楽しみいただければと思います。
客室Aプラン(特室)の一例
金具屋の代表的な12室です。宮大工が造った伝統的な建築の客室や多人数でお泊りいただける広いお部屋がございます。
101木曽路、103伊那谷、104安曇野
201長生閣、202香風洞、204高砂の宿、205相生の寮、206蓬来軒、207養老の里
305杏林、501黒書院、511白書院(※部屋番号と階数は対応しておりません)
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501 黒書院
潜龍荘2階 木造 明治41年の客室。漆塗りの格天井や襖、障子があり「黒」をイメージしている。本間8畳と小ぶりだが踏込、次の間、二の間、縁側と総面積は広い。石造りの風呂付。
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511 白書院
潜龍荘1階 木造 明治41年に貴賓室の一部としてつくられた客室。当時の折り上げ格天井が特徴。木製のお風呂も備える。
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201 長生閣
斉月楼4階 木造 文化財斉月楼最上階の客室。折り上げ格天井や入口の花頭窓、杉四方征の床柱など当時の最高級を目指した。入口に至る大判のケヤキの廊下も見どころ。
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202 香風洞
斉月楼4階 木造 最上階の部屋のひとつ。長生閣よりひと回り小さいが、小ぶりでも品の良い造り。襖の細工も細かい。入口のケヤキの寄木も見もの。
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204 高砂の宿
斉月楼3階 木造 斉月楼の客室はそれぞれ意識した建物が異なり、3階の客室は豪農の家に見立てている。床の間も素朴だが框は一枚板。入り口部分の土間も立派に造ってある。
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205 相生の寮
斉月楼3階 木造 非常に変わった立体的な床の間をもつ客室。廊下に面した部分の細工も凝っており、鮑の貝殻を乗せた庇と遠景や番傘を描いた窓が面白い。
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206 蓬莱軒
斉月楼2階 木造 格天井の客室は斉月楼では長生閣とこの蓬莱軒のみ。本間は8畳だが縁側にあたる部分が畳敷きになっており広く感じる。細かく造られた違い棚も面白い。
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207 養老の里
斉月楼2階 木造 本間8+4畳で斉月楼では一番広い客室。4畳側は茶室に見立てた内装となっており丸い戸や舟底天井がある。縁側の欅の床板も立派である。
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305 杏林
居人荘2階 木造 6代目が非常に好み晩年自身が滞在していた客室。本間は8畳だが縁側部分がたいへん広くステンドグラスやマントルピースを配し洋風にしている。木製風呂付。
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101 木曽路
神明の館3階 RC造 金具屋で一番大きな本間15畳をもつ客室。7名様まで宿泊可能。バス付。客室前の階段を上がると露天風呂。
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103 伊那谷
神明の館3階 RC 本間14畳に4名様がゆったりくつろげる談話スペース。当館客室の中では最大の面積をもつ。バストイレ付。
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104 安曇野
神明の館2階 RC 本間以上の広さを持つ洋風応接室が特徴の客室。格天井、飾り襖の伝統的書院と洋風の応接室。和様を取り入れたモダンな日本建築。
客室タイプAプランでのお申し込みはこの12室うちのいずれかとなります。客室の指定はできませんのでご了承ください。
※文化財「斉月楼」は、夕方の文化財巡りのツアーが廊下をご紹介しながら通過します。また外観のライトアップ(19:30~22:00)も行い、渋温泉の写真スポットとしてみなさまからご注目いただだいている建物です。ご利用の際はご留意ください。
客室Bプラン(ゆったり和室)の一例
天然温泉バス付のお部屋や少々凝った造りのお部屋です。
102追分宿、105佐久平、106高井の里、301青松、303香梅、506白鷺、510高千穂
(※部屋番号と階数は対応しておりません)
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102 追分宿
神明の館3階 RC 襖ではなく帯戸となっているのが特徴的。縁側はなく次の間に囲炉裏風の場所がある。バス付。
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105 佐久平
神明の館2階 RC 本間14畳と広い客室。玄関の真上にあたる客室。通りに面しているもののRCの為防音性が高い。バス付。
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106 高井の里
神明の館2階 RC造 12畳と奥に3畳ほどの空間があるので女性の着替えやファミリーでの使用に便利。玄関からも近い。バス付。
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301 松
居人荘4階 木造 3階建の建物だが山の途中から建っているため4階と同じ高さレベル。2004年に改装。10畳+6畳と広い造り。
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303 香梅
居人荘3階 木造 301と同じく2004年に改装。両方とも窓が広く金具屋の客室の中ではかなり採光性が高い。10畳+6畳。
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502 志のぶ
潜龍荘2階 木造 もとは黒書院の一部。2001年の大改修で広めの客室となった。窓からは庭を見下ろすことができる。
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510 高千穂
潜龍荘1階 木造 もとは和洋室だったが2001年の大改修で和室に。本間は8畳だが次の間も広い。縁側には昔使われていた囲炉裏を飾りとして置いている。
客室Cプラン(一般和室)の一例
金具屋の中では比較的シンプルな造りですが、床の間や欄間、壁、天井の板などすべて本格和室となっております。
302竹風、304桃源、502志のぶ、503ことぶき、504淡路、505鳴門、507陸奥、508越路、509西海
(※部屋番号と階数は対応しておりません)
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302 竹風
居人荘4階 木造
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503 ことぶき
潜龍荘2階 木造
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504 淡路
潜龍荘2階 木造
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508 越路
潜龍荘1階 木造
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509 西海
潜龍荘1階 木造
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304 竹風
居人荘4階 木造
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505 鳴門
潜龍荘2階 木造
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506 白鷺
潜龍荘2階 木造
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507 陸奥
潜龍荘1階 木造
客室タイプCプランでお申し込みの場合はここまでのいずれかのお部屋となります。客室の指定はできませんのでご了承ください。
【なお1室のお人数が多い場合は予告なしにBプランお部屋でのご用意となる場合もございます】
トイレ無しの客室
ここまでのお部屋にはすべて客室内にトイレがついておりますが、1室だけトイレ無しの客室があります。
203待月荘 (※部屋番号と階数は対応しておりません)
待月荘は同じ斉月楼4階の長生閣、香風洞に泊まる高官の付き添いの方が泊まるための部屋でした。戦後客室にトイレを設置することになったのですがこの部屋だけはスペースがなかったので唯一のトイレ無しの部屋となりました。通常は業務用に使用していますが、日程によってはお泊りいただくこともできます。
以上、金具屋全29室のご紹介でした。